特徴
エコジオ工法とは
What is ECO GEO?
砕石(小さく砕いた自然石)だけを
使う地盤改良技術。
建物を支える地盤を強くするとともに、
地中に余計な人工物を残さず、
土地の価値を長く守ります。
土地の価値を守る
近年、環境意識の高まりとともに、地盤においても、環境やそれに伴う土地の価値への影響が指摘されています。
平成12年、セメント系固化材を地盤改良に使用する場合、「六価クロム(発ガン性物質)」が安全基準を超えて溶け出す可能性を国土交通省が指摘しました。
平成15年には、「不動産鑑定評価基準」が見直され、土壌汚染や地中埋設物(地中の人工物)が、土地の評価に影響する要因に追加されました。 こうした背景から、自然石の砕石を使った地盤改良が注目されるようになりました。砕石だけを使用するエコジオが、大切な資産をしっかりと守ります。
借地では、撤去費用などの
リスクを軽減します
借地の返還時には、地中埋設物の撤去が求められる可能性があります。 エコジオ工法は、砕石(自然石)以外の材料を使わないため、土地所有者様とのトラブル、撤去費用の負担などのリスクを軽減できます。
コンビニ・診療所・美容室・住宅展示場など、借地に建てられる店舗・施設の撤去時のリスクを軽減。
エコジオ工法 4つのポイント
強度が劣化しない
重たい列車を支える線路の下には砕石が使われており、多くの歴史的な建造物にも自然石が使われています。砕石の強度は劣化せず、長期的に強さを保ち続けます。
地震時の液状化対策
以前から規模の大きい建物の液状化対策では砕石を地中に円柱状に詰め込む「グラベルドレーン工法」が使われていました。エコジオ工法は同様の液状化抑制効果が期待できます。
工期を短縮
従来の工法で必要な杭頭処理や事後試験、養生機関が不要です。そのため、施工が完了した直後から基礎工事に着手できます。
地球環境の保全に貢献
自然素材の「石」だけを使用するから、土地を汚すことなく価値を下げません。
長期的に強い
従来の地盤改良工法※1では、様々な人工物が地中に埋め込まれますが、これら人工物は、年月が経つにつれて劣化する可能性があります。
エコジオは、「砕石」だけを使う地盤改良工法。人工物とは違い、もともと自然界に存在している「石」から作られる「砕石」は、長期的にその強さを保ち続けます。
歴史的な建物の地盤改良工事では石が使われていました。外国においても、何百年も前の建物が残っているのは「石づくり」だからこそ。
エコジオは、将来の安心まで見据えた工法なのです。
※1 セメント系固化材と現地の土を混ぜ合わせて土そのものを固める方法や、鉄の杭(鋼管杭)を使う方法などが行われています。
安定した高品質
従来、住宅の砕石地盤改良工法において「ケーシング」(鉄の筒)を使うことは不可能とされてきましたが、エコジオが世界で初めて実用化に成功。
このEGケーシングにより、穴の壁面の崩壊を確実に防ぐことができます。
三重大学との共同研究によって確保した安心の品質を是非、ご覧ください。
施工中、穴の崩壊を確実に防ぐケーシング(鉄の筒)
「現場での施工」が品質に影響
砕石を用いる地盤改良は、
従来からのセメントや
杭を使う工法のように
「固形物」で支えるわけではありません。
そのため、「現場での施工」が
品質(強度)に大きく影響します。
三重大学との共同研究で
強度を検証
エコジオ工法は、実現不可能と言われてきた施工上の課題に真正面から取り組み、地盤条件や技量に影響されない施工技術を三重大学とともに開発。常に安定した高品質な施工を実現しました。
「世界初!」
EGケージングが、
壁面の崩壊を防止
砕石を用いる地盤改良技術では、軟弱地盤や地下水の多い砂地盤などを掘削すると、穴の壁面が崩れやすく、設計(深さ、直径、砕石量)どおりに砕石を詰め込むことが困難でした。
この課題を抜本的に解決したのが、新開発の「EGケーシング」。従来、住宅の砕石地盤改良工法において「ケーシング」(鉄の筒)を使うことは不可能とされてきましたが、エコジオが世界で初めて実用化に成功。
このEGケーシングにより、穴の壁面の崩壊を確実に防ぐことができます。
「砕石の地盤改良」
選ぶ基準は品質です
土が混ざると、砕石杭が弱くなります。
地盤改良工事は軟弱な地盤へ施工するため、その地盤の土は軟弱です。砕石杭を作るときに砕石へ周囲の軟弱な地盤の土が混ざってしまうと、せっかくの砕石杭が弱くなってしまいます。設計通りの強さを発揮する砕石杭を作るためには、土が混ざらないように砕石だけを柱状に詰込むことが最も大切です。
EGケーシングが穴の壁面の崩壊を防ぎます。
エコジオ工法では、専用の特殊な「EGケーシング」を使い、掘削した穴の崩壊を防ぎながら施工できます。そのため、周囲の軟弱な土が混ざらず、設計通りの強さを発揮する砕石杭を施工することが可能です。
周囲の地盤が緩むと、砕石杭が弱くなります。
砕石杭の周囲の地盤は、一度緩むと強度が弱くなるため、掘削時には周囲の地盤を緩めたり乱したりしないことが大切です。砕石杭は「セメントで固めた土」や「鉄の杭」と違って固形物ではありません。柱状に地中に詰め込まれた砕石は、周囲の地盤に囲まれて強さを発揮します。
EGケーシングが周囲の地盤を緩めず締め固め。
エコジオ工法では、「EGケーシング」で穴の崩壊を防ぎながら施工するため、周囲の地盤の緩みや乱れを防ぎます。また、EGケーシングは一面が平らな筒形状のため、掘削時の回転による周囲の地盤の締め固め効果も期待できます。
厚い層厚では、砕石が締まらない。
砕石杭は重さが下方向へ深く伝わりにくいため、設計においても一般的に「従来工法より短くできる」というメリットがあります。その一方で、砕石の締め固め作業では「重さが伝わりにくい」という特徴により、厚い層厚で締め固めようとすると、高い密度で均一に締め固めることが困難です。密度にムラがなく、よく締まった砕石杭を作るためには、薄い層厚で締め固めることが必要です。
大きな圧力・薄い層厚(10cm)で締め固め。
エコジオ工法では、砕石を締め固めるための「先端スクリュー」を、重さ約10トンの地盤改良機を使い、油圧モーターで決められた圧力をかけながら、層厚10cmで締め固めます。たとえば、3mの砕石杭なら、30層に分けて締め固めていきます。この方法により、ムラがなくよく締め固まった砕石杭の構築ができるようになりました。
地表面の地盤を乱すと、支持力が弱くなります。
砕石杭周囲の地表面の地盤を乱すと家を支える地盤の支持力が低下してしまいます。
専用の「プレス円盤」で、地表面の緩みを防止。
エコジオ工法では、エコジオ工法専用の「プレス円盤」を地盤改良機(約10t)で地表面に強く押さえつけ、砕石杭の周囲の地表面付近の地盤の乱れやゆるみを防ぎます。
施工技術が品質に大きく影響。
砕石杭は従来工法のように固形物ではないため、現場での施工技術が品質(強さ)に直接影響してきます。そのため、オペレーターの勘や熟練度に影響されない施工技術が求められます。
アラームで、所定の締め固め圧力、層厚を確保。
砕石の締固め層厚、締固め圧力の達成をアラームでお知らせ。経験が少ないオペレーターでも安定した品質を確保することができます。
業界初の「自動運転」で、属人性を完全排除。
業界初となる砕石の締め固め作業の「自動運転」を実現。オペレーターの勘や熟練度に頼ることなく、高品質な砕石杭の施工が可能です。
砕石杭の品質は、地表面では確認しにくい。
砕石は、重さの影響が下方向へ伝わりにくい特徴があるので、地表面へ荷重をかけても、深い部分の強さを測ることはできません。
10cmピッチで、砕石の締め固め圧力を確認。
エコジオ工法では、すべての砕石杭で10cmごとに砕石の締固め圧力を表示・記録します。 そのため、施工した後、砕石の締め固め圧力を10cmピッチで確認することができます。
施工記録の信頼性、安全性は?
施工記録を暗号化、信頼性を確保。
エコジオ工法では、施工管理装置の内部で施工記録を暗号化。 暗号化された施工記録は、「本部サーバー」へ送り、解析、保存、帳票化することにより、記録の信頼性を確保します。
排土と無排土の2タイプ
施工時の廃棄物がゼロ
無排土タイプなら残土もゼロ
エコジオ工法には、掘削において
残土を排出する排土タイプと
残土が出ない無排土タイプの2種類があります。
最近では、全施工数の8割以上が残土が出ない
エコジオZEROで施工されています。
エコジオZEROは、施工中から将来にわたり
「廃棄物・残土」をゼロにすることが
可能です。
地盤の補強、
排水・液状化対策に
-
flood
盛土の
排水対策 -
location_automation
借地でも
使いやすい -
store
店舗利用も
可能 -
local_drink
地下水汚染の
心配がない -
rainy
雨水の
排水対策 -
engineering
工事現場の
仮設地盤補強
多様な活用方法
住宅の地盤改良だけでなく、
借地やさまざまな土木工事にも
活用できる
エコジオ工法は、主に住宅の地盤改良に使われていますが、敷地を返還する借地に建設するコンビニエンスストアやモデルハウスなどでの採用も増加しています。
また、透水性の高さを利用した液状化対策のほか、土木分野では高速道路の盛土の排水対策、ケーソン工事などにも使われています。